自分の母にやってあげたかった事
こんにちは。いつもケアリー通信をご覧頂きありがとうございます。
ケアリーの舩見です。
がんセンターで母のお看取りをした時、母が『家に帰りたい』と泣きました。
何とか帰ろうと、福祉用具を手配したり、訪問看護を頼んだりしましたが、すでに管だらけの母を受け入れてくれる訪問看護も、訪問診療の先生もいませんでした。
先生に相談しても、リスクのお話しのみで、「だから無理です」と…。
母を連れて帰りたかった…。
今でも、何か方法はなかったのだろうか?と考えます。
でも、そんな思いを引き継いで、ケアリーのスタッフ達は日々奮闘してくれています。
今日は、パーキンソン病ヤール5、肺がん、腰部脊柱管狭窄症を患いながらも、ご帰宅を望まれていた彦根宇尾の利用者様が、自宅へ帰ることができました!
リハビリスタッフ、看護師、介護士が同行し、福祉用具も迅速に手配。皆で力を合わせてサポートして無事に家に帰ることができました!ご本人もご家族も大大満足です。
ただ家に帰る…。そんな簡単な事が、実はとても難しいのです。
リクライニング車椅子を家に上げる大変さ(ご本人と合わせると100キロ近くになります)、常に呼吸や血圧の確認が必要な状態、急変時の対応などたくさんのリスクを伴います。移動中に万が一のことが起こる可能性もあるのです。
そんなリスクがあっても、私だったら『帰らせてあげたい』と思います。
母を自宅に連れて帰れなかった経験が、私に強い思いを与えました。ご本人やご家族の思いを叶えられる寄り添ったホームを作りたい。理想の施設を形にしたいと、ナーシングホームケアリーの創設に至ったのです。
この先も、「親を入れたいホーム」の目標へと近づくために、たくさんの奇跡を作っていきたいと思います。
そして、そんな理想を共に追いかけて奮闘してくれているスタッフのみんなに心から感謝しています。
いつもありがとう。